助産専攻修了生インタビュー

助産研究科 助産教育分野 2014年9月修了

もしあのまま臨床現場にいたら、いつまでも
人を育てることに自信を持てなかったと思います。

天使大学大学院助産研究科 勤務(教員)
助産研究科 助産教育分野 2014年9月修了

 
札幌市内の病院に勤務していたとき、実習に来た学生を指導するたびに、「全然伝わ っていないな。この技術をどう教えればいいのだろう」と悩んでいました。それでいっそのこと教育者としての教育を受けようと思ったのが、入学した理由です。15年間勤めた病院を辞めることは、職場での立場を投げ打ち、収入もなくなり、生活が大きく変わることにもなるので、非常に勇気と覚悟のいる決断でした。

入学してわかったのは、思っていた以上に最近の学生は「実習経験が少ない」ということでした。深い実習経験がまだないからわからないんだ、伝わらなかったんだと気づかされました。ここで助産基礎分野の若い学生と日常的に接し、等身大の姿や考え方、実際の授業やテストを知り、多くの気づきを得てからは、学生の知識レベルに合った適切な教育、指導を心がけるようになりました。また、助産師のスキルと臨床経験を持ったさまざまな年代の仲間たちと、グループディスカッションでとことん話し合い、お互いに高め合い、自分を省察する機会が多かったのも大きな収穫でした。

学生や新人がなぜうまく育たないのか、疑問を感じている方々はたくさんいらっしゃると思います。職場や今の立場を一度離れても、次の道は必ず見えてくるはずですから、自分が積み重ねてきた力を信じ、勇気をもって学んでほしいと願います。