助産専攻修了生インタビュー

助産研究科 助産基礎分野 2006年3月修了

助産師の生き方、心のあり方を学んだ大学院時代。
「妊娠中から産後まで継続的にサポートする」考え方を、
沖縄の助産院でのびのびと実践しています。

(社)沖縄県助産師会 母子未来センター 勤務(助産師)
助産研究科 助産基礎分野 2006年3月修了
天使大学が大学院を開設し、沖縄県立看護大学の恩師だった園生先生が赴任されると聞き、私は1期生として入学しました。自律した助産師を育てたいという理念に引かれたのと、北海道で暮らしてみたかったのも志望理由でした。思い出深いのは実習で、他と比べて天使では実習が圧倒的に多く、20例以上のお産をさまざまな病院で体験できました。中でもグループで合宿しながら、神奈川県の総合病院でフリースタイル出産や母乳育児について学んだことは、現在勤める助産院での活動のベースになっていると思います。

NICU(新生児特定集中治療室)のある病院で経験を積んだほうがいいという実習先の師長さんの助言に従って那覇市内の病院に約10年間勤めた後、2015年に現在の母子未来センター(助産院)に移りました。もともと、天使で学んだ「妊娠中から産後まで継続して一人の女性を多角的にサポートする」という理念に共感して、それを実現したいとずっと考えていたことをやっとかなえられると思いました。

ここではお母さんたちととても深い関係を築くことができます。外来に通う間に信頼関係をつくりながら、不安や葛藤、家族背景などをお聞きし、どういう方なのかを知ると、いざお産という時にとてもサポートがしやすくなります。皆さんがお産に満足し、自分に自信を持って育児ができるように導くことができていると自負しています。私自身、3人の子育てがかなり大変で、「助産師だからしっかり勉強しなきゃ」と苦しんだ経験があり、それも大いに役立っています。「適当でいいよ」と笑いかけ、ゆったり子育てしてもらえるよう心がけています。

ヨガインストラクターの認定資格を取り、マタニティヨガや産後のママクラスでも母乳や子育て相談を行っています。本当に妊娠中から産後まで継続的にサポートできるこの環境がとても気に入っています。プロペラ機で離島に出張し、妊婦健診や個別相談を行うことも楽しんでいます。心理学も学び始めたので、今後はお母さんたちの心のケアやカウンセリングにも力を入れていくつもりです。