小原 琢 | Ohara Taku

小原 琢

  • 所属/教養教育科
  • 職位/准教授
  • 取得資格/学位/神学修士
  • 主な担当科目(学部)/聖書の講読、キリスト教思想論
  • 主な担当科目(大学院)/人間関係論特論
  • 所属学会/中世哲学会、京大中世哲学研究会、北海道哲学会

自己紹介

神奈川県二宮町が私の故郷です。二宮町は江の島と箱根を一望できる風光明媚な土地で、箱根駅伝のコースにもなっています。一身上の理由で中学3年から長崎に行き、高校卒業後は名古屋で勉強し、就職先もなく生活に困っていたとき、天使女子短期大学のシスターたちに拾われて札幌に来ました。あの当時のシスターたちは私の恩人です。ところで、“一身上の理由”って、気になるでしょう?気なる方は是非、天使大学に入学してください!

教育・研究への取り組み

学生の頃、西洋中世の神学者トマス・アクィナスの思想に魅力を感じ、少しずつ研究を進めてきました。まず興味を抱いたのは人間の神認識です。神は物体ではありません。どのような方法で人間は神を知るのでしょうか。次に興味を抱いたのは魂の不死です。彼によれば、人間の魂は不死であり、人間の神認識は来世で完成します。しかし本当に人間の魂は不死なのでしょうか。このような問題を探究しながら、キリスト教の理解に励んでいます。

主な研究業績

  1. 「トマスの神認識における人間の自然本性と神の恩恵」『中世哲学研究』(京大中世哲学研究会、14号、1995年)。
  2. 「トマスにおける分離霊魂の個物認識について」『哲学年報』(北海道哲学会、47号、2006年)。
  3. 「アウグスティヌスにおけるカリタスとしての愛の意義」『天使大学紀要』(天使大学、18巻2号、2018年)。

メッセージ

「古典」と訳すクラシック(英classic)という言葉は「艦隊的」と訳すラテン語の形容詞クラシックス(羅classicus)に由来します。古代ローマが宿敵カルタゴを滅ぼすとき、富裕市民は艦隊を寄贈し、人々は彼らを「艦隊的」と称賛しました。この逸話から精神の危機を斥ける過去の最高の作品を「クラシック」(古典)と呼ぶようになったのです。人生の危機に直面したとき、古典は勇気と希望を必ず与えてくれます。古典の勉強も大切に…。