大学院教育理念と教育目標Master of Midwifery

教育理念

教育目標

1.助産基礎分野

  1. 女性に優しい自然出産を自律して医療機関や地域で実践するために、正常経過の診断およびケア、正常からの逸脱の判断及びケアができる能力の育成
    1. 妊娠・出産・育児期は、女性のライフサイクルの中で生理的な変化の過程であるが、健康障害が生じやすく、また女性が健康に生きる習慣形成にとって重要な時期という概念に基づき、その過程に関わる助産ケアに必要な知識と技術を体系的に修得し、女性と新生児のケア・管理に必要とされる判断力と技術を習得する。
    2. 正常を逸脱した妊産褥婦、新生児の早期発見と医療との連携について基本的知識、判断力と技術を身につける。
  2. 科学的根拠の明らかにされている手段を、ケアの質の向上に応用する力の育成
    1. エビデンスに基づく助産実践(Evidence Based Practice Midwifery)※1 展開に必要な専門的な知識と技術を修得し、思考過程を深め、主体的な自己開発能力を養う。
      ※1 専門職大学院は、実践力を養うことを教育の重要な機軸にしている。このため、実践で展開されるケア技術や保健指導の実践の意義や根拠を検証しながら学習を展開する。
    2. 助産実践を科学的根拠に基づいて検証し、臨床の知とし、助産の知識・技術の発展向上を図ることにより助産の対象である女性への理解を深め、適切なケアの提供ができる能力を養う。
    3. 助産実践の中から、エビデンスとして検証を要する事象を明確にし、検証につなぐ力を育成する。
  3. 助産管理並びに助産師教育の仕組みの理解、助産チーム及び他職種との連携・調整能力の育成
    1. 実践を通して助産師の役割や責任範囲を理解する。他領域の専門家の役割を理解し、助産師の役割をもって協働する力を養う。
    2. ライフステージの多様な状況にある女性や家族をケアする助産師のすぐれた後継者の育成の必要性を理解し、助産師教育カリキュラムや方法論を学習する。
    3. 助産の現場に新しい知識・技術を導入する際の、変化エージェント(変革の推進者)としての役割を学習する。
  4. 子育て支援について助産師の役割を明確化し、具体的な援助が行える。また、子育てに関わる多領域の専門家の役割を理解し、ネットワークづくりができる基礎的能力の育成
  5. 性と生殖に関する倫理をふまえ、思春期を中心とした性教育プログラムを開発し、性の健康相談ができる基礎的能力の育成
  6. ライフステージ各期の女性のリプロダクティブ・ヘルスの増進を図るために、相談、教育、援助活動ができる基礎的能力の育成
  7. 地域母子保健活動を多職種と連携・協働しながら主体的に実践できる基礎的能力並びに政策化のプロセスを理解できる基礎的能力の育成
  8. 国内外の母子保健活動を理解し、国際的な視野をもって発展途上国での助産活動に貢献できる基礎的能力の育成

2.助産教育分野

  1. 助産師が、女性に優しい自然出産の生理的過程の診断及びケアを、科学的根拠にもとづく手段を用いて行う能力を育成するための教育力を養う。
  2. 助産師が、助産管理の仕組みの理解、助産チーム及び多職種との連携・調整能力を育成するための教育力を養う。
  3. 助産師が、子育て支援、思春期の性と生殖を始め、ライフステージを通した女性のリプロダクティブ・ヘルスへの援助活動ができる能力を育成するための教育力を養う。
  4. 地域から国内外まで国際的な視野をもって、母子保健活動を実践できる基礎的能力、政策化のプロセスを理解できる能力を育成するための教育力を養う。
  5. 優れた助産師を育成するために、教育機関ならびに臨床現場において、助産師を目指す学習者に対して、以下の項目について基本的理解を発展させ、教育・指導できる能力を育成するための教育力を養う。
    1. 助産・看護における教育課程の編成・実施に関する計画を立案できる。
    2. 教授・学習の理論を踏まえた教授学習法を展開できる。
    3. 評価理論を踏まえて学習目標の達成を評価できる。
    4. 教育機関の運営・評価について基本的理解ができる。
    5. 理論に基づく学習を実践に向けて統合できるよう教育・指導ができる。
    6. 変動する社会のニーズに合わせて教育の変革を推進できる。

ディプロマ・ポリシー

修了時に以下の能力を獲得していること

助産基礎分野
  1. 助産分野の実践において、根拠に基づいてケアを展開する能力
  2. 助産分野のケア実践に必要な資源を活用・調整する基礎能力
  3. 助産分野のケア実践に必要な多職種と協働・調整する基礎能力
  4. 助産分野発展のためにリーダーシップを発揮できる基礎能力
  5. グローバルな視野から、国内外の社会変化、助産分野の研究課題・動向を基に活動できる基礎能力
  6. 本学の教育理念に基づく高度な職業倫理観を備え行動する能力

助産教育分野
  1. 助産分野の実践において、根拠に基づいて指導・ケアを展開する能力
  2. 助産分野における高度実践能力を遂行するために必要な指導能力
  3. 助産分野のケア実践に必要な多職種と協働・調整する能力
  4. 助産分野の教育・指導者として、後輩を育成し、自らも成長していく能力
  5. 助産分野発展のためにリーダーシップを発揮できる能力
  6. グローバルな視野から、国内外の社会変化、助産分野の研究課題・動向を基に活動できる能力
  7. 本学の教育理念に基づく高度な職業倫理観を備え行動する能力

カリキュラム・ポリシー

助産の高度専門職業人並びに助産の教育者を養成するために、助産基礎分野、助産教育分野を置き、以下のような方針に基づいてカリキュラム(教育課程)を編成している。

助産基礎分野
  1. 豊な人間性と人間関係能力を持ち、女性のリプロダクティブ・ライフを自律して支援できる高度な専門職業人、助産師に必要とされる科目を提供する。(基礎科目)
  2. 助産師として、生命の始めから人間の存在に畏敬の念を持ち、対象理解に基づくケアを探求する科目を設置する。(基礎科目)
  3. 妊娠期、出産期、産褥・新生児期、育児期の母子に起こる心身の仕組みを理解し、自然の機能を最良の状態で発揮できる援助に必要な科目を設置する。(実践専門科目)
  4. 情報収集から分析、問題解決の過程を論理的に思考する科目および臨床実習を通して、助産学の理論を実践行動に統合する科目を設置する。(実践専門科目)
  5. 女性のライフサイクルにそって、健康問題を地域及びグローバルな視野を持って支援できる科目を設置する。(発展・展開科目)

助産教育分野
助産教育分野では、既習の助産の理論と実践能力に基づいて、自らの助産の基本を再構成し、助産師を目指す学習者の支援に必要な教育指導の知識、技術、態度を学習する科目を設置する。

アドミッション・ポリシー

助産基礎分野
  1. 「愛をとおして真理へ」という建学の精神のもと、女性を支え、生命を育む助産師を強く希望する人
  2. 論理的思考ができる人
  3. 主体的に学習する意欲を備えた人
  4. 人間理解の基、共感的関係性が持てる人
  5. 助産師としての実践能力の取得と自律を志す人
  6. 社会の変化に対応でき、さらに変化を発展させる意欲を持っている人

助産教育分野
  1. 「愛をとおして真理へ」という建学の精神のもと、女性を支え、生命を育む助産師育成を希望する人
  2. 論理的思考ができる人
  3. 主体的に学習する意欲を備えた人
  4. 人間理解の基、共感的関係性が持てる人
  5. 自らが助産実践能力を備えており、優れた助産師育成を志向する人
  6. 社会の変化に対応でき、さらに変化を発展させる意欲を持っている人
  7. 後輩の成長・発達を促し、支援することに意欲を持っている人