理性と霊性の調和に向けて

2021.09.28(火)
天使大学学長
カトリックセンター長
田畑 邦治
天使大学教職員の皆さん、平素は本学のためご尽力いただき、ありがとうございます。さて、過日8月27日のSD研修会で、私は「《行い》の大切さを再考する-本学ヴィジョンの具現化のために」と題する話題提供をしました。聖書において、「正しい教え」にまして「正しい行い」が重視されていること、また、ユダヤ教のある伝統では、すべてを聞き理解してから行動するのとは違って、まず「行う」ことが、「天使の叡智」として尊重されてきた、ということを紹介しました。いうまでもなく学問においては正しい理解が常に根本になければなりませんが、実践的な体験に基づく体験知、臨床の知が、今日ますます注目されています。先日行われた日本カトリック教育学会のシンポジウムで、学校における宗教教育について議論されましたが、その中で特に、最近のローマ教皇の呼びかけなどと呼応した、頭だけではない、体験に基づくアプローチについての素晴らしい発表(上智大学・片山はるひ先生)がありましたので、ぜひ皆さんと共有したいと思いました。本学における修養会や宗教行事などの理解のためにも有益かと思います。