いま、どうして「助産教育分野」という学びが必要なのか。
天使大学大学院 助産研究科教授(客員)
近藤 潤子
わが国の母子保健、なかでも周産期のヘルスケア提供者の人材不足は深刻な状況にあります。いつも女性のそばに寄り添い、特に妊産褥期・新生児期のケアに卓越し、人間性豊かな助産師を育成することは急務となっています。また、その実現のためには実践と教育両面に優れた「助産師教育者」の増員が必須です。
人の出生にかかわり、女性を支援する「助産師」の仕事の素晴らしさを知らせ、その業(わざ)を後継者に伝える役割は、すべての助産師に期待されているところです。しかし、助産師の「教員」・「臨床指導者」として教育にあたる場合、豊かな臨床経験に加えて、効果的な教育・指導を行うための"準備"が必要となります。
今までわが国には、助産師教育に特化した大学院がありませんでしたので、本研究科が2008年4月に「助産教育分野」を開設しました。1年半の期間をかけて、助産師育成のカリキュラムの作成、学習・評価の諸理論、授業・臨床指導の演習・実習など、助産師教育専門家として必要な理論・スキルを体系的に学び、後進の助産師を教育・指導する能力の養成に力を注いでいます。
