助産研究科

研究科長からのメッセージ

助産師の仕事は「女性の傍らにあって、生命を育むこと」。
この職業を強い決意で選んだ方々に
集まっていただきたいと願っています。
天使大学 大学院助産研究科長 津田 万寿美

高度専門職助産師の働く場は多様です。助産師には出産のみではなく、実際にはもっと深く広い役割が求められています。妊娠・出産・産褥期の女性や新生児のケアはもとより、思春期から中高年期にわたる女性のライフステージ全般の性と生殖、不妊や遺伝に関する健康教育・相談、カウンセリングなど、広い役割が期待されています。女性の多様な価値観を尊重し、それぞれの女性にとって「最良で快適な出産方法」を選択するために必要な情報を提供することもまた、重要な仕事となっています。

修了生は計310名。助産所の開業や勤務などの自律した助産活動、さらに発展途上国での活動など、多様な活動を展開しています。また、医療機関とその中の助産師外来や院内助産所など助産師が中心となり妊産褥期のケアを担う場でも活躍しています。

「助産教育分野」では、旧来の1年課程にはなかった、2年課程の中で体系化された“助産学”を、日常のさまざまな助産ケアの中の理論・根拠を含めてあらためて学び直します。その上で、教育者・指導者にとっての対象者である学生や新人などの“対象理解”の上に、個々の学生を教授する教育の諸理論を学びます。

助産教育分野の修了生の4割が大学院・大学などの教育機関で、4割が臨床現場で後輩助産師の育成にあたり、2割が管理職として、理論に基づいた質の高い助産ケアを教え伝える役割を果たしています。