2007.7月 食事(1日3食)の大切さとバランスのとれた食事について
食事の役割について考えたことがありますか?食事の役割は『体を作ったり、生命を維持するため』だけではありません。人々と楽しく食べることによって『人間性と社会性を育む』ことも大切な役割です。朝食・昼食・夕食と1日3回の食事があり、それぞれに大切な意味と役割があります。1日3回、バランスのとれた食事を摂りましょう。
朝食・昼食・夕食それぞれの意味と役割
朝食
朝食には午前中のエネルギーと栄養を補給するだけではなく、睡眠中に下がった体温を上げ、眠っていた臓器を起こすという役割があります。朝食は1日の元気の源なのです。朝食は穀物と良質のたんぱく質を中心に摂りましょう。
昼食
昼食は午前中の活動で消費したエネルギーを補充し、活力を回復して午後の活動にそなえる役割があります。
夕食
夕食は1日の疲れを取る役割があります。1日の3分の1を目標としてたんぱく質性食品を中心とし、脂質と炭水化物を摂り過ぎないようにしましょう。夕食は少なくとも眠りにつく3時間前までにすませましょう。
食事と体のリズム
食事には体のリズムを調節する機能もあります。一部の生体リズムが食事によって調節されているということは意外に知られていないかも知れません。海外旅行をしたことのある人で時差ボケになったことがある人がいると思います。時差ボケはホルモンの分泌リズムがおかしくなるもので、規則正しい食事によって回復が早められます。
朝食・昼食・夕食のバランス
朝食・昼食・夕食のバランスについては多くの考え方があり、厳密な答えはありません。朝食:昼食:夕食を1日のエネルギーでおおよそ1:1:1~1:1.5:1.5の間で配分すれば良いと思います。これも余りシビアに考える必要はありません。大体の目安と考えて頂ければ良いと思います。
食事回数を減らすリスク
現代は忙しさから食事回数を減らす傾向にあります。食事回数を減らすことは、肥満や糖尿病の危険性を高めます。食事回数を減らしても、1日の総エネルギー摂取量は減らない場合がほとんどです。そうするとどうなるでしょうか?『空腹時間の延長』と『1食あたりのエネルギー摂取量の増加』ということが起きます。
空腹時間が長くなると体は飢餓状態になったと勘違いして脂肪を蓄積しようとします。そこに一気に多量のエネルギーが入ってくれば脂肪がたまって太ってしまいます。また、1回の食事量が多くなると、1回の食事で血糖値がより高く上がります。そうすると血糖値を下げるためのインスリンの必要量が一時的に多くなり、インスリンを合成するすい臓が疲れてしまいます。すい臓が疲れてしまうとインスリンの合成能力が下がり最悪の場合、糖尿病になってしまいます。
栄養のバランスについて
栄養のバランスが大切だといいますが、どういうことか良く考えてみたことがありますか?栄養素というのは野球の守備のようにそれぞれの役割が決まっていて、どれが欠けてもいけません。チームプレイということですね。1つの栄養素が不足すると、他の栄養素の働きにも不都合が生じます。
例えば、糖質,脂質とたんぱく質を例に考えてみましょう。糖質と脂質は主にエネルギーとなる栄養素で、たんぱく質は主に体をつくる栄養素です。糖質と脂質が不足すると、たんぱく質は体を作るという仕事を後回しにして、糖質や脂質の代わりにエネルギーとなります。そうするとたんぱく質が本来すべき体をつくるという仕事が後回しになって、体はやせて行きます。また、糖質や脂質を十分に摂っていてもそこからエネルギーを取り出す時に必要なビタミンが不足すると糖質や脂質からエネルギーを取り出せません。野球でどのポジション1つがぬけても試合が出来ないのと同じですよね。
バランスの取れた食事をするには
バランスの取れた食事をするための手助けとして国から『日本人の食事摂取基準』『食事バランスガイド』『食生活指針』などいろいろなものが示されています。それらはどういうバランスで食物を摂取すれば良いかのヒントを与えてくれるものです。皆さんもこれらを活用して健康な食生活を送りましょう。
最後に『日本人の食事摂取基準の活用に示された1日の食品構成例』と『2,000kcaℓの献立作成例』を示しましたので1日にどのくらいの食事をしたらよいかの参考にしてください。これらは毎日毎日厳密に合わせる必要はありませんが、1週間の平均が大体これくらいになれば良いのです。専門的ですが、食品構成については大学の授業の中で学んでいきます。
1日の食品構成例
| 1日2,000 kcal の場合 | 1日2,400 kcal の場合 | |
| 穀類 | 470 g | 570 g |
| いも類 | 60 g | 80 g |
| 砂糖・甘味料類 | 5 g | 5 g |
| 種実類 | 5 g | 5 g |
| 緑黄色野菜 | 140 g | 140 g |
| その他の野菜 | 260 g | 260 g |
| 果実類 | 150 g | 200 g |
| きのこ類 | 20 g | 20 g |
| 海藻類 | 15 g | 15 g |
| 豆類 | 60 g | 90 g |
| 魚介類 | 100 g | 110 g |
| 肉類 | 90 g | 90 g |
| 卵類 | 55 g | 60 g |
| 乳類 | 200 g | 220 g |
| 油脂類 | 10 g | 12 g |
| 菓子類 | 25 g | 30 g |
| 嗜好飲料 | 450 g | 450 g |
| 調味料・香辛料 | 80 g | 80 g |
約2,000kcaℓの献立作成例
朝 |
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献立 |
食品名 |
使用量(g) |
| トースト | 食パン | 120 |
| ジャム | 20 | |
| 目玉焼き | 卵 | 50 |
| キャベツ | 30 | |
| 野菜サラダ | 生野菜 | 100 |
| フルーツヨーグルト | フルーツ | 50 |
| ヨーグルト | 100 | |
| コンソメスープ | たまねぎ | 10 |
昼 |
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献立 |
食品名 |
使用量(g) |
| ごはん | ごはん | 200 |
| 焼き鮭 | 甘塩鮭 | 80 |
| 大根おろし | 30 | |
| じゃがいもの煮物 | じゃがいも | 100 |
| にんじん | 50 | |
| たまねぎ | 50 | |
| ほうれんそうの胡麻和え | ほうれんそう | 70 |
| ごま | 5 | |
| みそ汁 | 乾燥わかめ | 1 |
| 油揚げ | 5 | |
| みそ | 10 | |
夜 |
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献立 |
食品名 |
使用量(g) |
| ごはん | ごはん | 200 |
| 豚肉の冷しゃぶ | 豚肉 | 70 |
| 温野菜 | 180 | |
| 冷奴 | 豆腐 | 100 |
| ねぎ | 10 | |
| きんぴらごぼう | ごぼう | 50 |
| にんじん | 20 | |
| すまし汁 | 生しいたけ | 20 |
| 三つ葉 | 3 | |
| りんご | りんご | 100 |
参考資料
- 独立行政法人国立健康・栄養研究所監修 山本茂・由田克士編 日本人の食事摂取基準(2005年版)の活用

